世界的な画家といえば?という質問に対し、誰もが彼と答えてもおかしくないほどの人物が、ピカソです。


ピカソの描いた絵は、何百億もの値が付くほど世界中で評価されています。


そこまでの価値があって、なおかつ世界的に有名なのであれば、相当絵が上手いのでしょう。


と、思うのですが、実際にピカソの絵をご覧になった人は口を揃えて、「どこがいいの?」と言います。


「なんか子供が描いた絵みたいだなぁ」とか、「イかれた感じで描けばいいと思ってるだろ!」と思う方も少なくないと思います。


偉い評論家などが適当に崇め奉っているだけなのでは?本当はピカソの絵は下手なのでは?


この記事では、ピカソの絵が上手いのか、下手なのかをのび太でも分かるくらい超簡単にご説明させていただきます。

ピカソは普通の絵はイかれてる?



ピカソといえば、なんだかイかれた感じの絵を描くというイメージを持ってはいませんか?


確かに、ピカソの代表作品はどれも、可笑しな形をしていたり、色使いが不自然だったりします。


例えば、この”アビニヨンの女たち”という作品↓↓↓





”泣く女”という作品も有名ですが、やはりこれもイかれた感じがします↓↓↓





この二つの絵の共通点は、人の顔や形がカクカクしているという点でしょう。


これは、ピカソが編み出したキュビズムという手法です。


キュビズムとは、簡単に言うと、様々な角度から対象物を見たときの見え方を、平面におさめるという手法です。


ピカソは、対象物を見たままに描くことを追及しました。


自分が持つありとあらゆる固定観念をいかに排除し、対象物を純粋に見たままに描けるかを考え抜いた結果、キュビズムという手法にたどり着いたと言います。


そして、キュビズムの凄いところは、このカクカク感を全て念密に計算して描いているという点です。


いろんな視点から対象物をしっかりと認識して、一枚の平面に対象物が対象物と認識されるための要素をギリギリ残し、かつ、どこまでも対象物を対象物のまま描くという矛盾が矛盾しているような手法ですね。


このイかれた感じの絵には、ちゃんと意味があったのです。

ピカソの絵は子供っぽい?



ピカソの絵は、「子供っぽい」と言われることが多いです。


この原因の一つが、色使いだと思います。


先ほどの”泣く女”も、カラフルで子供っぽい色使いでしたよね。


”円卓の上の大きな静物”という絵も、子供が書いたような色合いをしています↓↓↓





実は、ピカソの絵が「子供っぽい」と思われることは、ある意味ピカソの思惑通りなところがあります。


ピカソは、いかに子供のように絵を描くかを追及していました。


先ほどのキュビズムの話と似ていますが、子供は大人よりも固定観念が薄いので、純粋にモノを見て、感じることができます。


変に格好をつけて形をシャープに書いたり、対象物を見て模写しているつもりでも、色を”このモノはこの色をしているはずだ”という固定観念で付けてしまうことがあります。


ピカソは、子供のように絵を描けるようになるまで、相当苦労したとコメントを残しています。


ピカソの絵の良さ(凄さ)は、あの”子供っぽさ”にあったのです。

ピカソは普通に上手い絵も描ける



これまでのことを踏まえると、ピカソはいわゆる普通の画家のように単純に上手い絵を描かないのかと思いがちですが、そうではありません。


ピカソは、普通に書いても超一流の絵を書きます。


”科学と慈愛”という作品は、ピカソが16歳のときに描いた作品ですが、16歳とは思えないほど繊細でバカうまい絵なんです↓↓↓





単純に「名画!」って感じの絵ですよね。


個人的にピカソの絵で一番好きなのは、”青の時代”に描かれた絵です。


ピカソは絵のテイストを何度も変えていることから、”〇〇の時代”と絵のテイストごとに区切られているんです。


”青の時代”に関する記事は、以下です。





青の時代の作品をいくつかご紹介させていただきます。



これは、青の時代の作品の中でもかなり有名な”人生”という作品です。


この青を基調とした作品が多いことから、この時代は”青の時代”と呼ばれています。





この絵は、”老いた乞食と少年”という作品です。


上の二枚を見ると分かる通り、青の時代の作品はどれも暗いんです。


今では”青”=”暗い”というイメージが一般的ですが、当時青は高級な色だったため、暗さを青で表現するというのは、珍しい表現だったんです。


”青”=”暗い”というイメージを作ったのは、ピカソかもしれませんね。

ピカソの絵は上手い?下手?



以上のことを踏まえると、やはりピカソの絵は上手いということになりますね。


上手いというより、絵を描くという行為が考え尽くされているという感じがします。


単純に絵を描く技術よりも、どう絵を描くか、絵を描くとはどういうことかを真剣に生涯を通して考え抜いた結果を、今もなお世界中で評価されているのが、ピカソという男なのです。


これで少しは、ピカソの絵に対する評価が変わったのではないでしょうか?


このようなことがきっかけで、少しでも芸術というものに興味を持ってくれる人が増えると嬉しいです。